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みなし役員とは?意味とその条件。役員と違いは会社の経営に従事しているか

みなし役員とは?普通の役員との違いは何?

みなし役員を考える前に、まずは簡単に「役員」についておさらいしておきますね。

 

株式会社でいう役員とは、

いわゆる経営者の事(会社の経営を執行する人)です。

 

会社法上は(代表)取締役・会計参与・監査役がありますが、ここでは取締役だけ覚えておけばいいでしょう。いずれも法務局で登記されています。

 

 

参考:会社法施行規則や税務上は、

執行役・理事・監事なども役員として取り扱っています。

また、合同会社では代表社員や業務執行社員が役員に該当。

 

役員は従業員が会社と結ぶ様な雇用契約ではなく、

会社経営をするという委任契約を会社と結んでおり、

その対価として役員報酬を受け取ります。

 

従業員と違い労働基準法の適用が無く、

残業や最低賃金といった規制も受けないので

利益が出ていないときは役員報酬がゼロ、

という選択肢もあります。

提案する女性

役員について簡単におさらいしたところで、

みなし役員とは何なのかを見ていきましょう。

 

役員が何なのかについては、

上述した通りですが、

税務上はさらに広く以下の様に役員の範囲を定めています

法人税法第2条15号)。

 

 

  • ①・・・法人の取締役、執行役、会計参与、監査役、理事、監事及び清算人
  • ②・・・①以外の者で一定の条件を満たす者⇦これがみなし役員!

 

つまり、役員として登記されていない方でも、

一定の条件を満たすと税務上は役員として扱われる事になり、

その方をみなし役員というのです。

 

では、

みなし役員となる「一定の条件」とは何なのでしょうか。

以下で詳しく見ていきましょう。

 

みなし役員の条件とは?ポイントは「経営に従事」しているかどうか!

みなし役員に該当する条件について見ていきましょう。

少しややこしいですが、

ザクっというと会社の経営に従事しているかどうかで決まります。

 

まずは、以下の図を見てください

法人税法施行令第7条・法人税法基本通達9-2-1)。

みなし役員の条件

 

みなし役員の条件としては大きく2つあるのですが、

会社の従業員かどうかに関わらず、

会社の経営に従事している方はその時点で

みなし役員として扱われます。

 

逆に言うと、経営に従事していなければ、

みなし役員には該当しないという事ですね。

 

 

「経営に従事」がどういう事を指すのかは

後述するとして、

上の図をもう少し詳しく解説していきましょう。

 

 

まずは、①の要件ですが、

会社の従業員(使用人)以外で経営に従事している者というと、

例えば「取締役になっていない会長や副会長、

相談役や顧問などで、

地位や職務から実質的に経営に従事していると

認められるもの」が該当します。

 

 

参考:他にも「合名会社・合資会社・合同会社の業務執行社員」「人格のない社団等の代表者・管理人」「法定役員ではないが定款等で役員として定めている者」なども該当します。

 

よく社長を退いて名誉職として会長になるケースがありますが、

その場合も登記簿上は取締役でなくても、

経営にタッチしているのであれば税務上は

役員として取り扱われることになる、という事ですね。

電卓を持って悩む女性

次に②の要件ですが、これが少しややこしいです。

 

同族会社(細かく説明するとややこしいので、

ここでは家族経営と考えておけばOK)の従業員で、

以下の持ち株要件を全て満たした上で、

経営に従事している方がみなし役員となります。

 

  • その従業員が、株主グループ(※1)の第1〜3順位までの持ち株数を合計して、所有割合が50%超となる株主グループに属している。
  • その従業員の属している株主グループの株式所有割合が10%を超えている。
  • その従業員(※2)の株式所有割合が5%を超えている。

※1:株主グループは、株主だけでなくその株主等と親族関係など特殊な関係のある個人や法人も含みます。
※2:配偶者及びこれらの者の所有割合が50%超である他の会社を含む

分かりにくいので、フローチャートで見てみましょう。

みなし役員のフローチャート

同族会社の従業員の場合は、

全ての持ち株要件を満たした上で、

最後の砦である「会社の経営に従事している」という条件を

満たして初めてみなし役員になる、という事ですね。

 

ちなみに、

社長が100%株を持っていて妻が株を持っていない場合は、

みなし役員にならない様な気がするかもしれないですが、

3番目のステップで、

配偶者の所有している株も所有割合にカウントする様に

なっているので、妻は無条件で最後のステップまで進むことになります。

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